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Sony α9を購入しました

去る、2017年5月26日。ソニーから、ミラーレス一眼カメラ「α9」が発売されました。発売日タイミングではありませんが、私もα9を購入し、久々のカメラ本体の購入となりました。ここ10年以上、デジタル一眼カメラとしてはキヤノンEOSを使い続けてきました。途中、ソニーα55を併用した時期がありましたが、それは伏線だったのかもしれません。今回は併用ではなく、3ヶ月近く使用した結果、EOS→αへの移行という結論を見ました。

既に多くの情報が出ているので、凄さポイントの列挙を書く事はしませんが、そもそも個人的にはソニーαを購入するにあたって、以前から一つの条件付けをしていました。それは、「フルサイズ機に4Dフォーカスが搭載されたら、全部買い替える!」というものでした。過去にα55を使用したのは、当時使っていたEOS 5Dのシャッタースピードに不満があった為です。α55はトランスルーセントミラーを初搭載し、ミラー動作を無くす事でシャッタースピードが大幅に向上し、当時のキヤノンやニコンのプロ機に対して秒間コマ数で凌駕しました。しかも、プロ機と比べて驚く程の低価格で、です。当時、カメラ業界がかなりザワつきました。しかし、私がその後α55を売却してしまったのは、センサーサイズがAPS-Cだった所為です。結局、売却したα55代+EOS 5Dの下取りで、EOS 5D Mark IIを購入し、現在まで保有しています。でも、α55の衝撃はとても大きなものでした。そこから、EOSを使い続けながら、αシリーズの変遷を見守る事になりました。

αシリーズの変遷を見守って

α55よりも前、ソニーは既にα9002008年)でフルサイズ機を実現していましたが、本体を変えたらレンズ資産を買い直す必要があるといったデメリットが大きく、購入に至る事はありませんでした。私の場合、写真展等でA1サイズプリントを行う場合がある為、センサーサイズは少なくともフルサイズである事は必須なのですが、動く被写体として猫や子供を撮影する機会が多いため、秒間コマ数が多いとか、AF性能が動体に強いといったメリットが無ければ、当時所有していたEOS 5Dで何とかなっていた訳です。確かに、同じフルサイズとはいえ有効画素数が、約1280万画素2460万画素と約2倍になり、秒コマ数も3/5/秒になる事は当時としては大変意義がありましたが、やはりレンズ資産を移行する所までの動機にはなりませんでした。

変遷を見守る中、ソニーはミラーそのものをオミットしたミラーレスカメラの開発も盛んでした。NEXをはじめ、ミラーレスのαシリーズにもとても興味が湧きました。α55の系統はAマウント機として現在も続いていますが、ミラーレスカメラはなんと言ってもコンパクト。これでフルサイズだったら・・・と思う日々が続きます。そんな中、AF点の増加に加えて新しいオートフォーカスとして「4Dフォーカス」が登場。最初に搭載されたのは、α6000シリーズでした。正直、かなり購入したいと思った事を覚えています。世界最速のAFというだけでなく、動体の予測・追尾性能がミックスされている点が気に入りました。でも、α6000シリーズは、APS-C機だったのです。

α6000シリーズが登場する前年の2013年に、ミラーレス一眼として初のフルサイズ機「α7」が登場しました。ミラーレス一眼にフルサイズが登場した事は、それなりに衝撃でしたが、これまでの流れからすると必然に思えて、自然な事として捉えていましたが。しかし、翌2014年に4Dフォーカス搭載のミラーレス一眼が登場してからは、いずれもミラーレスである事から、これを1つにしたカメラが欲しい! と思うようになりました。

そして、遂に・・・

そして迎えた2017年。遂に「フルサイズ」と「4Dフォーカス」が合体した、α9が登場しました。しかもその姿は、かつて憧れたコンパクトなミラーレス一眼! 遂に、ではあるのですが、発表された時は「しまった、ほんとに出ちゃったよ!」でした(^_^; そんなに広範囲ではないんですが、前述通り「フルサイズ機に4Dフォーカスが搭載されたら、全部買い替える!」と公言していたので、買わない訳にはいかなくなりまして・・・。折しもEOS 5DMark IIのままでしたし、業務での撮影に加えて動く被写体として猫はもちろんですが、子供達も撮影機会が増えてきたので、公私共に意義ある投資と覚悟して購入を決めました。

レンズをどうする?

さて、購入するカメラ本体はいいんですが、問題はレンズです。カメラ本体だけでは写真は撮れません。α9の購入を決意する前、どうしたものかと色々調べている時に、保有するレンズで日頃お世話になっているSIGMAのサイトの事を思い出しました。そういえば、SIGMAは同社製レンズにキヤノンやニコンのレンズマウントは用意しているけど、ソニーマウントは確かコンバーターで対応していた様な・・・。と、同社サイトを見てみると、ありましたマウントコンバーターMC-11MC-11の「CANON EF-E」タイプを使用すれば、同社製キヤノンレンズを、ソニーEマウントに装着可能となります。建前上、装着可能なレンズは「SIGMA製」となっていますが、マウントはあくまでキヤノンEFマウント。つまり、私の保有するキヤノンのEFレンズ資産は全てα9で使用可能(勿論、ある程度の制約はあります)という事になります。これなら、MC-11さえあれば、まずはαの純正レンズを買わなくても撮影可能です。カメラ本体とあわせて、MC-11も購入した次第です。

SIGMA
MOUNT CONVERTER
MC-11

買って良かった!

実際使ってみて、とにかく「買って良かった」の日々です。まずなんと言ってもその軽さとコンパクトさが嬉しいです。これまでEOS 5D Mark IIの本体重量810g+レンズと比べて、α9の本体重量588g+レンズは、撮影をとても楽しく気軽なものにしてくれました。またミラーレスによるコンパクトなボディは最初は戸惑う部分もありましたが、慣れてくると、逆にEOSがデカくてイヤになります(^^; 小さく手に収まる感じでホールドできるので、個人的にはこれまでよりブレにくい感覚です。

話題になっている機能にも満足しています。レンズを選びますが、最高20コマ/秒は動体撮影において夢の世界です。なおかつ、ブラックアウトフリー連続撮影や、サイレント撮影も大変役に立っています。特にサイレント撮影は、プロでなくとも例えばピアノ発表会などシャッター音でさえ気が引ける場面でも、気にせず撮影する事ができます。

そして、レンズ資産が継承できた事はとても大きいものがあります。これが出来なければ、購入はまだまだ先になっていたと思います。SIGMAには本当に感謝です。嬉しいおまけとして、私の保有するキヤノンEFマウントレンズ(大半がSIGMA製)は、全て手ブレ補正機能は無いのですが、α9本体のボディ内手ブレ補正機構のおかげで全て手ブレ補正が効くようになり、嬉しい限りです。

さらばレフ。さらばキヤノン。

小さいことは良いことだ・・・とは言い切りませんが、軽くてコンパクトであって使いやすいなら最上だと思います。カメラ系の媒体でも散見されますが、α9の登場は、後に一眼“レフ”カメラの終焉という、一眼カメラの歴史の転換点であったと言われる様になると思います。レフという機械機構がある限り、キヤノンやニコンの一眼カメラのAF性能やシャッタースピード向上はこれ以上はあまり望めないでしょう。しかもそのレフのせいで、カメラ本体は大きいまま。素材によって重量は何とかなってもカメラの「厚み」は物理的に抑えようがなく、レフ機構の無いミラーレス一眼カメラのコンパクトさには遠く及びません。

考えてみれば、フィルムからメモリーカードへとデジタル化したのに、一眼カメラのレフ構造は言わばアナログのままなんですよね。記録媒体だけでなくカメラ本体も、撮影しやすくするために変化させていけば良いのに、キヤノンやニコンはそれをあまりしてこなかった気がします。デジタル化した時に、フィルムじゃなきゃ写真じゃない、って言ってたご老体と同様に、レフが無くなったらカメラじゃないとか思ってたりするのかもしれません。

今回のα9購入においては、これまで使用していたEOS 5D Mark IIは売却しませんでした。レンズ資産がMC-11で本当に使えるか不安な部分もあったので、サブ機として残した次第です。検証の結果、MC-11のおかげで、EOS 5D Mark IIα9でレンズを共有できるので、当初は商品撮影用にスタジオカメラとして使用しようと考えていたEOS 5D Mark IIですが、結局出番が減ってしまって防湿庫で休眠中です。緊急用サブ機として、しばらくはこのままになりそうです。

2018.09.22追記:
キヤノンからミラーレス一眼「EOS R」が発表されたタイミングで、EOS 5D Mark IIと純正レンズを売却する事にしました。キヤノンに何かを期待していた訳ではありませんが、EOS Rは購買意欲が全く湧かない機体でした。当面、α9のみで業務をこなしますが、いつかはα7R IIIか、α9の後継機を追加導入してメイン、サブ共にα体制で行きたいと考えています。

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